八雲神社宮司 桜木宏紀さん INTERVIEW (渡良瀬通信)

八雲神社5

渡良瀬通信+YC Way 2013年4月号「サロン」より

緑町の「八雲神社」宮司を務める桜木さんのインタビュー記事です。

森高千里さんや彼女のファンに助けられました。

足利・八雲神社宮司 桜木宏紀さん SALON INTERVIEW

 

森高千里「渡良瀬橋」に歌われた「八雲神社」が、昨年暮れに不審火によって消失してしまった。

その「八雲神社」が、今、大勢の人たちの支援によって、再建・復興に立ち向かっている。

 

日本武尊命がつくった神社

―今まで知らなくてお恥ずかしいんですが、こちらの歴史は古いんですね。

桜木 日本武尊命が東征の時にこの地にやってきて、出雲大社のご祭神を完成したのが始まりと伝えられています。869年(貞観11年)「貞観大地震」が起こったときに、この神社が東北第一の勅願所に定められたんですね。次が京都の八坂神社、そして愛知県の津島神社、この三社が「貞観大地震」の際の東北の疫病退散、国家安泰を祈らせる場所となったのです。

一昨年の「東日本大震災」のときはどうだったかというと、全国にある八万社ある神社の全部に神社本庁から「東北の復興のために祈願する」ようにとのお達しがありましたが、「貞観大地震」のときは、まずここが最初の祈願書だったわけです。

―昔は天皇の勅使もこちらに派遣されたそうですね。

桜木 1019年(寛仁3年)の天皇神事に、当時の後一条天皇から勅使・中御門(なかみなど)大納言が派遣されて以来1179年(治承3年)までの160年間、勅使が毎年派遣されていたという記録が残っています。いわゆる例幣使ですね。

この神社から300メートルくらい北側の道路脇に下馬橋という記念碑があります。ここは昔は実際に橋が架かっていたところで、代々の勅使はここで馬をおりて、ここから徒歩でこの神社にお参りしたそうです。

―歴史に登場する人たちもここで祈願をしていた・・・?

桜木 藤原秀郷が、平将門の追討祈願をしたり、「前9年の役」「後3年の役」の際には源頼家・義家が戦勝祈願をしたと伝えられています。また足利市の始祖・義国も足利へ下向したときに当社に太刀を寄進しました。

―もとからこの位置にあったんですか?

桜木 最初は現在地よりも少し下にあったんですが、この辺は古くから渡良瀬川の洪水の起こったところでして、特に幕末から明治にかけて何回もこの一帯が流されたものですから、明治22年に現在地に新しく社殿をつくって移したんです。

そのときにつくった建物類のほとんどがその後建て替えられて、唯一残っていたのが本殿だったのですが、それが去年の火災で焼失してしまいました。拝殿は20年前平成天皇御即位記念につくったものでしたが、これも燃えてしまいました。

 

火災の直後から励ましの言葉を

―出火の原因は究明されたのですか?

桜木 警察や消防が細かく調べてくれたのですが、結論は漏電は考えられないので、拝殿の床に潜った人が、その場で火を焚いてしまったんだろう、ということでした。

とにかく未明のことで、私が気がついて本殿前に行った時には、もう天上まで火が回っていました。文化財に指定されているものをはじめ、多くのものを焼いてしまいましたが、他のところに類焼しなかったことが、せめてもの幸いでした。きっと神様が守ってくれたのかなと思っているんですよ。

―でも今回の件(火災)を切っ掛けに、あらためて森高さんの歌が注目され、同時に八雲神社が脚光を浴びてまいりましたね。

桜木 以前から森高さんのファンの方がお参りに来てくれたりしていたのですが、あの火事の直後からフェイスブックやブログ等で発信をしてくれたものですから、全国から励ましの言葉やお見舞いが寄せられたんですよ。

うちの親戚でニュージーランドに住んでいるものがいるんですが、彼らもインターネットで火災のことを知って連絡をくれました。

さらにありがたいのは、それらの多くの方が「再建・復興はどうなるんだ」と言ってくれるんです。

 

火災後は眠れない日が続いた・・・

―でも(火災は)ショックだったでしょ?

桜木 もちろんです。20年前に拝殿をつくり変えたときは、今ほどこのまちも疲弊はしていませんでしたからまちの人たちのご協力をいだたくことができました

しかし現在のような街の状況の中で、どうやって復興しようかと考えたら、1週間くらいはほとんど眠れない状態が続いていました。寝ようとして布団に入ると「あれはオヤジが頑張ったもの・・・、これはジィさんが・・・」などというのが浮かんでくるんですね。

焼けたものの中にはもう作れないものもあるんです。それらを灰にしてしまった。そのことを神社庁や消防署などへ報告しなければなりませんでした。その責任を考えると、正直まいりました。

そんなとき森高さんのファンがどんどん来てくれるんですよ。中には私の自宅にまで上がって来ちゃう人もいるくらいでした。でも彼らは言うんですよ。「頑張りましょう!」って。そんな皆さんに背中を押されました。間もなく冷静になって再建を考えだしたら「正月の初詣はどう対応しよう」というのが頭に浮かんできたんです。それで業者の方にお願いして突貫工事で仮殿をつくっていただいたんです。ありがたかったですね。

―それが多くのマスコミでも取り上げられましたね。

桜木 ありがたいことでしたね。そういう記事をご覧になった方の中でプロの作家の方たちが「新築になった時には我々が天井や襖などの絵をボランティアで描きますから・・・」と言ってくれるんですよ。

それにこの神社の崇敬会や奉賛会などの皆さんが中心になって復興の協力を戴けることになりましたので、重ねてありがたく思っています。

―具体的な支援もあるんですか?

桜木 もう森高さんのファンの方から「復興に使ってください」というご寄付をたくさんいただいております。うれしいですね。

 

皆さんに命を救われた思いです

―今回の件では桜木さんとしては相当なショックと責任を感じながらも、そう遠くない復興にも希望が出てきた・・・ということですが、それには森高さんや森高さんのファンからの言葉や力が大きかったと思うんです。しかしそのことはもしかしたら宮司さんも、そして行政や関係団体の人たちならなおさらですが想像もできなかったでしょうね。

桜木 私は(森高さんのファンの)皆さんに命を救われたと思っているんです。今も行ったように、最初の一週間は眠れなかった。今だから言えるんですが、あの頃に各マスコミが取材に来たわけです。もちろん「森高さんの、”渡良瀬橋”に歌われた神社が火災で焼失」ということですね。でもマスコミへの対応をしていることで段々と気を紛らわすことができたんです。きっとそういうことがなければ一人でじっとしていて、もしかしたら最悪のことだって考えたかもしれません。

それで、今はどうなったかというと、もう再建のことで頭がいっぱいになっています。

 

たった一曲が、人やまちを変える

―でも凄いなと思うのは、たった一曲の歌が人を励まし、まちを元気にしたり、場合によってはまちを変えたりもしてしまう。今回の件ではその典型で、たった一曲なのに、こんなに力があるんだということを足利の多くの人が知ったのではないでしょうか。

桜木 いずれにしてもありがたいことですよね。森高さんのツアーは足利からスタートとして全国を回るそうですが、どの会場でも八雲神社の復興のための支援活動をやってくださるとおっしゃっているんです。本当にありがたく思っております。

―いつごろまでに再建できそうですか?

桜木 希望として神社本庁が発行している「神社新報」にも書かせていただいたんですが、今年の夏祭りの前、7月15日くらいまでにと思っているのです。そうすれば7月19日が出御祭と言って御霊を移す行事があります。そして7月21日が大祭、つまり夏祭りになります。ですから何とか第一期工事としては本殿だけでも夏祭り前に再建したいのです。

―これだけ多くの皆さんが協力をしているということなので、新築になった八雲神社が足利の新しいシンボルとなる事でしょう。それを楽しみにしていたいと思います。

渡良瀬通信+YC Way 4月号「サロン」より


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八雲神社宮司 桜木宏紀さん INTERVIEW (渡良瀬通信)」への3件のフィードバック

  1. twitter 渡良瀬小町 ‏@WataraseComachi さんからのリツィート

    弊誌のインタビューをご紹介いただき、ありがとうございます。RT @ashikagagourmet: タウン誌より 八雲神社宮司 桜木宏紀さん INTERVIEW ブログ http://www.ashikagagourmet.com/?p=2437 ##足利グルメ

  2. ツイッター 足利グルメ ‏@ashikagagourmet から@WataraseComachiさんへの返信

    勝手ながら全文転載させていただきました^^宮司さんの苦悩とファンの方の想いが伝わってくるインタビューでした。

  3. ツイッター 渡良瀬小町 ‏@WataraseComachiさんから@ashikagagourmetへの返信

    ご愛読ありがとうございます。このインタビューが、八雲神社復興再建に少しでもお役に立てれば…と思っております。 そういえば、八雲神社の復興再建委員会さんのHPも公開されていますね。 http://ow.ly/mn0pS

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